MOMOです。 2017年8月にワーキングホリデーでメルボルンに来ました。 メルボルンで出会った6人のバリスタ仲間にインタビュー。 「次にバリスタを目指す人にとって何かの役に立ったらいいな」 と帰国前に記事を残すことを決めました。

No,2 Natsuko 〜飲食•接客未経験からのスタート、今ではコーヒーの虜に!ナツコのバリスタライフ〜

私となつこさんとの出会いは、私の働くカフェ。

どんなに遠いカフェでも気になれば足を運んでしまう彼女。

カフェ巡りを楽しみながら、最高のコーヒー、最高のエスプレッソを勉強して自分の舌を鍛え続けているなつこさん。

異国のちでゼロからスタートした飲食・接客・コーヒーの世界。

”自分の好きを突き詰めたらコーヒーだった、やろう!と思った”と語るなつこさん!

今では会うたびに、ずっとコーヒーの話ばかり。

彼女は今もワーホリバリスタライフを苦戦しながらも、enjoyしています!

明るいなつこさんのインタビューお楽しみください。

 

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●コーヒーを好きになったきっかけはなんですか?

日本ではドリップコーヒーを好んで飲んでいました。コーヒーは好きでしたが、語れるほどの知識を持っていたわけではなく、"好きなもの"の中のひとつでした。
ブラックコーヒーが好きだったので、AUS(オーストラリア)に来てからもずっとLB(ロングブラック)を飲んでいました。
ただ、私好みの味に出会うことはあまりなく…なぜAUSのコーヒーはこんなにパンチが強いのだろう?と不思議で仕方なかったです。今は抽出方法が異なっていたと気付けますが、その頃はその違いもわかりませんでした。
LatteやFW(フラットホワイト)などホワイトコーヒーを飲むようになったのは、ファームで出逢った方(Aさん)がきっかけでした。
Aさんは日本でバリスタ経験があり、AUSではセカンドビザ取得後、カフェでバリスタをしたいという明確な目的がありました。
毎日白目を剥くようなファーム生活でしたが、休日にはAさんとカフェへ行き、ジーザスなファーム話からあんなことやこんなこと、コーヒーの話に花を咲かせました。
気付けばAさんの影響を受けてLatteやFWを飲むようになり、ラテアートの存在も知りました。

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ファーム生活も終わりに近づき、次に何をするか?と考えたときに、
ワーホリを終えたら日本で仕事 → 好きなことで仕事がしたい → 好きなことリスト → コーヒー → バリスタ
みたいな流れでワーホリ2年目はバリスタを目指すことにしました

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●なぜセカンドビザをとろうと思いましたか?

AUSに来た当初セカンドビザを取得する予定は無かったです。

働き出して4ヶ月が経過した頃、仕事も少し慣れてきて次のステップにいきたいな〜、お家も引っ越したいな〜と考えていたときに、シェアハウスの方がファームへ行き…これまで頭に無かったファームという選択肢が出てきました。日本ではなかなか挑戦出来ない職種だし、ファームってなんだかワーホリ感があるなと思ったので、とりあえずファーム行ってみてセカンドビザ取れそうなら頑張る。ダメなら1年でAUS切り上げて他国へワーホリするのもアリかな…と成り行きですね。

明確な目標目的があったわけではないです。

 

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バリスタ未経験という”実力ゼロ、経験ゼロ”のレベルから、どうやってバリスタになりましたか?
なつこさんのバリスタストーリーを教えてください。

 

※長くなります。まとめきれません。

私は現在カフェとレストランを掛け持ちしています。

まずはカフェですが、Aさんの紹介です。
コネですね。笑

メルボルン到着 → Aさんと合流 → 乾杯 → Aさんにオーナーから連絡が来る → 私を紹介 → 翌日面接
…という流れでMEL(メルボルン)に到着して翌朝にはレジュメ(履歴書)を抱えて電車に乗っていました。
私が想定していた仕事探しと全然違う!

今でもその日のことを思い出して笑います。
当初、私の予定ではMELに到着したら2週間くらいは下見しながら面接の準備して〜と悠長なことを考えてました。まさかこんなに早くチャンスが来るなんて…レジュメを準備してて良かったと思いました。

私の英語レベルはかなり低いので、面接…超超超超超不安でした。まだ準備が出来てないから断ろうかな…とネガティブな感情も見え隠れしましたが、そこは気持ちを切り替え、ダメでも今後の面接の参考になると思ったので当たって砕けろ精神で受けました。カフェに向かう電車の中で面接で使いそうな英語を必死にググったのが懐かしいです。

そして、面接にて…
まさかのGoogle翻訳を利用しました。笑

オーナーがGoogle出してきたときには、もうダメかなw と思い、この状況になんだか笑えてきて割り切って話をした気がします。
ところが、最後の最後に私の予想は裏切られ、トライアルに来てという話になりました。

Googleに感謝しましたね。この時代に生まれて良かった。笑

キッチンハンド兼オールラウンダーというポジションでしたが、カフェの経験もコーヒーのスキルも英語のスキルもないので、藁にもすがる思いで働きました。
無事トライアルとトレーニングを終え、カクカクシカジカありつつ現在に至る感じです。

How was yesterday?
How was weekend?
How was your day off?
↑How are you?の後によくこの会話が続きます。

その度に、もう一つの仕事でコーヒーマシーンに触れたんだ!

コーヒーレッスンを受けたんだ!とコーヒーの勉強してます。アピールをし続けて、最近は少しずつコーヒーマシーンも触らせてもらえるようになっています。練習はさせてもらえますが、カフェでお客さんに提供したのは数回です。キッチンハンドで採用されているのでバリスタのポジションは難しいかなと最近感じています。
ちなみに、キッチンハンドのスキルは右肩上がり!ポーチドエッグのクオリティ褒めてもらえます笑。

もうひとつのお仕事…こちらもAさんの紹介です。2個目のコネです。

バーもある大きめのレストランです。

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こちらはMEL到着して1週間後くらいに面接しました。

カフェの面接の印象が強すぎてあまり覚えていないのですが、このレストランで働くには私の英語レベルだと無理かも。と感じたのだけは覚えています。

面接の数日後、トライアルを受けましたが、2時間経ってもなかなか終わらず…帰りたくなって(笑)いつ終わるのか確認したところ、

「忙しいから良ければそのまま働いてくれる?今日の分も給料払うよ」

というラッキーな展開で働き始めました。(トライアルは無給のことが多いです)

Aさんが事前に私がバリスタになりたいと思っているということをオーナーに伝えてくれていましたが、コーヒーの知識も経験もない私はオールラウンダーから始まりました。

この時期が本当にキツかったです。
最初はオールラウンダーでもなくランナーでした。ひたすらお皿を下げて、テーブルセッティングして、料理を運んで…の繰り返し。

ドリンクオーダーすらも取らせてもらえず、辞めるという言葉が何度も頭をよぎりました。
しばらくして、オーダー取っていいと言われて喜んだのも束の間…カフェではなくレストランなのでメニューが多く、慣れるのにだいぶ時間かかりました。

馴染みのないメニューばかりでサーブするのもオーダー取るのも一苦労。

キッチンの訛りの強い英語を理解するのも一苦労。

英語圏の方々の早口を理解するのも一苦労。

私の頭の中はパンク寸前でしたが、とにかくコーヒーの為…コーヒーの為…コーヒーの為…と自分に言い聞かせて分かることだけを徹底して行い、ひたすらフロアを動き回っていました。

ある日(働き始めて2週間後くらい?)、オーナーに呼ばれて

「君バリスタなりたいんだよね?コーヒーの練習していいよ。」

とマシーンを触らせてもらえることに。

その際、私の先生となったのはまさかのAさん!

バリスタを目指すきっかけをくれたAさんから直接コーヒーの作り方まで習えるなんて…なんだか面白い展開でした。

その後もコーヒーセクションに入るチャンスを与えてもらい、少しずつコーヒーを作れる機会が増えていきました。

長くなるので割愛させていただきますが、こちらもカクカクシカジカありつつ…

近々コーヒーセクションに空きが出るので昼に働いてくれないか。とオーナーからオファーがあり、最近は本格的にコーヒーセクションに入る時間が増えています。

仕事の始まりはこんな流れでしたが、どちらのオーナーも英語がねー。と言ってて、英語が原因でいつクビになってもおかしくないなって感じでした。

( 小声: 過去形にしたけど、今でもその空気はあります。もっと英語勉強して。と職場の人に言われて白目剥いてます。ははは。)

クビになったらそれはそれでタイミングだと割り切って目の前の出来ることを取り組んでます。

 

昼はカフェ、夜はレストラン
いつクビになるんだろうか。とヒヤヒヤしながらほぼ毎日働き、空いた時間にコーヒーレッスンを受けたり、メニューを覚えたり、接客用語を覚えたり、現実逃避をしたり…そんなこんなしながら気付けば3ヶ月が過ぎています。

 

流れで掛け持ちしていますが(いずれクビになると思っていた)、キッチンハンドをしているおかげでカフェメニューへの理解が深まり謎だらけのレストランメニューがわかったり、レストランで覚えたサービスやフロアの動きをカフェで活かしてみたり…
双方働く事によってお互いの仕事で活かせている事がたくさんあります。
掛け持ちは賛否両論あると思いますが、掛け持ちしなくても良いくらい待遇の良い環境で働けるのならそれが1番だと思います。
でも、未経験で最初からそのポジションを得るのはなかなか至難の技かと。
掛け持ちすると休みが取れなくてキツい時期もありますが、クビになってももう一つあるからいっか!と割り切ってちょっと強気で頑張れることもあります。ただ、同じタイミングで掛け持ちし始めるのはオススメしないですね。笑

(↑実はこの記事を書いた1ヶ月後、カフェを卒業しました。今はレストランでコーヒーセクションをメインに働いています)

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●どうやって自分自身のコーヒースキルアップをしましたか?

仕事の前後、余裕があればカフェ巡りをしています。

職場でもたくさんコーヒー飲んでるのに他のカフェに行くので職場の人にクレイジーと言われる事も笑。
他のカフェに行くとお客さんの目線になれるので勉強になります。

他の人のコーヒーを飲んだり接客をみて、我を振り返りよく反省します。笑

エスプレッソの味がよくわからないので最近はエスプレッソを飲んでみたり。
そろそろカッピング巡りも始めたいです。

私もコーヒーうんちく語れるようになりたい笑

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最初はバリスタの学校に通うことも視野に入れていましたが、私の場合は仕事が先に見つかったので、その時その時の課題を色々なスクールで勉強させてもらっています。

 

仕事を始めて、コーヒーを作るチャンスが近づいて来てると思い、"メルボルン バリスタ 勉強"みたいなワードでググってヒットしたところに行ってる感じです。

 

▷職場でのレッスン
職場の人が教えてくれたり、お店で扱っている豆を焙煎している人が教えに来てくれました。職場で習えるのって有り難いですよね。ただ、英語なので全てを理解出来なくて謎が残ります。そこが本当に残念で、申し訳ない気持ちになります。

▷South of Japan coffee class
日本人講師のMidoriさんがマンツーマンで教えてくれます。どんな課題でも対応してくれます!私は毎回課題を持っていき教えてもらっていました。マンツーマンだと自宅用のマシーンなので圧が弱めですが、自分のペースで習いたい方にはオススメです!グループレッスンでは実際に業務用マシーンを使用出来ます。エスプレッソだけではなくハンドドリップやカッピングなども要望があれば対応してくれます。様々なコーヒーの知識が学べるのが魅力だと思います。
朝昼夕と授業のコマ数も多く、仕事の合間とかに通いやすくてとても助かりました!
https://southofjapan.com/

▷シティのラテアートクラス
とにかくたくさん作りたいと思って行ってみました。開講の条件が最低3人らしいですが、私のときは当日に1人欠席したので生徒が2人になり予想以上にたくさん作れました!受講したときは本当に習い始めのペーペーだったので、とにかくたくさん作った!という印象です。基礎知識があってラテアートの練習だけしたい人にはいいかもしれません。私も今ならもう少し活用出来る気がします笑
https://kaitekichan.com/barista_course/
↑この記事を見てラテアートコースを受講しました

▷+Nobu
明確!全てが明確!授業内容がまとめられているプリントを配布してくれるのでとても学びやすかったです。
未経験の方でも+Nobuのスクールを受講して仕事探ししたらみんなバリスタになれる気がしました。それくらいわかりやすかったです。また、業務用マシーンを使用するので実務に近いレッスンで助かりました!
現在、土日だけの開講となっているので早めの予約をオススメします。
https://www.facebook.com/plus.nobu


最初の3ヶ月は時間があればとにかくレッスンを受けていました。

MELには本当にたくさんのスクールがあります。

その中から自分に合ったスクールを選ぶのはなかなか難しいです。私はMidoriさんとNobuさんに出逢えた事がすごくラッキーでした!

日本語で受講出来るスクールの存在は本当に助かりました。

未知の世界の事は母国語で習うのが一番効率が良いです。

あと、お二人を通して日本人バリスタの方々に出逢えた事も感謝しています。話を伺うとみんなそれぞれ奮闘しているんだな。と励みになります。

MELはコーヒー文化がすごい!

わからないことがあってもすぐに学びに行ける環境があるのが本当に素敵!

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(なつこさんが初めて作ったラテ)

 

バリスタ希望の人に向けてメッセージをお願いします!

私から言えること…すごく悩ましい質問ですね。

私もまだ"バリスタ希望の人"の感覚です。

毎度毎度、とりあえず〜という感覚で動いていますが、物事にはタイミングがあると私は思っています。MELに来てからそれを肌で感じています。
思い通りにいかない日もありますが、それも次のタイミングが来たときの為の準備期間だと捉えて過ごしています。

有り難いことに“日本人”はひとつの強みになります。

今まで良い働きをしてくれたワーホリの先輩方に感謝しています。

日本人であることにあぐらをかかず誇りを持って出来る事をやっていたらどうにかなる気がします。実際、私は英語が出来なくてもどうにかなっています笑。

動いていればタイミングは必ず来ます。チャンスが来たときに力を発揮出来るように備えることが大事だなと最近改めて思います。

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↑習い事の先生のお家に貼られている言葉です

なんか”ハッ!”としますよね。
私だけかな?笑

先生の口癖は「人生死ぬまで一生勉強」70歳を過ぎても勉強する姿勢に驚きます。

私はまだまだひよっ子ですが、とにかく出来るところまでやってみたいと思っています。

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私の場合、まだ駆け出しの身なのでこの記事を読んでいるみなさんとほぼ変わらない、もしくはみなさんの方が経験も技術もあるかと思います。

なので、ももこさんからバリスタインタビューのオファーが来た時に私みたいな者が発言していいのかすごく悩みました。
需要あるかわからないけど、私の体験談を読んで、あ、自分にも出来そう。と思ってもらえたら嬉しいです。

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(↑なつこさん作、コーヒーレッスンでの1杯)

 

●ワーホリライフで楽しいことはなんですか?

楽しいのはコーヒーに携わっているときですね!やりたいと思っていたことに挑戦している今が1番楽しいです。
( ↑9割本音。1割綺麗事。笑)

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(↑なつこさん作)

模範解答してみたけど…

正直、上手くいかず楽しめないこともあります。

というか上手くいく日なんて数える程度でよく悩んでます。気を緩めると目から水滴が…なんて日も笑。色々ありますが、今しか出来ない経験だし、やりたいことをやれてるのでその悩みさえも愛おしいと思えますね笑。

あと、私は接客業の経験がなく、ワーホリの機会に…と挑戦していますが、すごく面白い世界だなと思います。お客さんの態度に一喜一憂していますが、ホスピタリティの世界に魅了されている部分もあるかもしれないですね。

コーヒーを通してたくさんの方々に出逢ってその方のワーホリストーリー、バリスタストーリーを聞くのも楽しいことのひとつです。
バリスタ会 in Melbourne これ開催したら楽しそう。バリスタあるあるしたいですね。

日本で迷っているアナタ、早くおいで〜💗
https://www.australia.gov.au/

 

 

なつこさん、インタビューのご協力ありがとうございました。

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この記事が、バリスタを目指す仲間にとって

ポジティブなエネルギーになることを願います♡